ととのう正坐のメリット|しびれや痛みも解消・軽減

正座 正坐 メリット デメリット

正座に対して「足がしびれる」「痛い」など悪いイメージをお持ちの方が
多いのではないでしょうか?

私自身も大嫌いな正座でしたが(^^; すべてが覆り、今では大好きな正座として
お伝えする立場にまでなりました。

こちらの記事では、一般的な正座のイメージと、ととのう正坐のメリットについて
まとめてみました。

一般的な正座の印象① 足がしびれる

一般的な正座は、上半身の体重のほとんどがふくらはぎと足首に乗り、
血管を強く圧迫することで血流が悪くなります。
その後、血流が再開する時に、しびれと言われる嫌な感覚が発生するのです。

しびれが発症するメカニズムは、京都大学の研究で解明しています。

血流再開後に発生した活性酸素が感覚神経の TRPA1 を刺激することにより、痛みにも近い強いしびれ感が発生したものと考えています。

「しびれ」による痛みのメカニズムを解明|京都大学

一般的な正座の印象② 膝・足首が痛い

一般的な正座で痛みが発生する原因は様々です。
主に考えられるのは以下となります。

  • 関節の無理なねじれ(捻転)
  • 関節が硬い(可動域が小さい)
  • 関節軟骨のすり減り、関節の炎症など
  • フローリングなど床が硬い

・関節の無理なねじれ(捻転)については、両踵(かかと)を広げて正座することで
膝関節に無理なねじれを生じているケースをよく見かけます。

・関節が硬い(可動域が小さい)場合は、ストレッチなどで身体をほぐしましょう。
無理をせずその時の出来る範囲で行い、継続していけると良いですね。

・関節軟骨のすり減り、関節の炎症などについては、専門医に診てもらってください。

・フローリングなど硬い床ですと、床との接地面積が小さくなり、一点に高い圧力が
かかるため痛みやすいです。

一般的な正座の印象③ O脚・X脚になる、足が短くなる

膝関節の無理なねじれといった膝関節に負担がかかる座り方を継続してしまうと、
O脚・X脚になる可能性はあるでしょう。

O脚・X脚になれば足が短く見えてしまうのは明らかですね。

O脚 X脚 骸骨 膝

これらはととのう正坐により改善・軽減できる!

目次

ととのう正坐のメリット

ととのう正坐のメリット① 足がしびれない

前述しましたが、一般的な正座では上半身の体重のほとんどがふくらはぎと足首に乗り、
血管を強く圧迫することで血流が悪くなり、足がしびれてしまいます。

一方、「ととのう正坐」では、踵(かかと)の後ろにしっかりと坐骨をはめこむことにより、
体重の一部を坐骨と踵の骨で支えることができるのです。
その結果、特にふくらはぎの血管の圧迫を軽減でき、足がしびれなくなります。

ととのう正坐 正座 座り方 方法 手順
体重の一部を坐骨と踵の骨で支えている図(側面)

しびれを軽減できるとはいえ、少なからず血流は悪くなってきます。あまりにも長時間の正座は控えましょう。
また、しびれは血流再開後に起こるものです。正座後は一度、足の指を立てる跪坐(きざ)をして、しびれ具合の確認・解消を試みてください。

跪坐 きざ
跪坐(きざ)

ととのう正坐のメリット② 膝・足首が痛まない

膝の痛みは、両踵を逆ハの字に広げて座ることで生じる膝関節のねじれが主な原因です。

ととのう正坐では踵同士を近づけて座るため、膝関節にねじれが生じることはありません。
その結果、正座で膝が痛くなることはなくなります。

正座 膝 痛くない

また、踵(かかと)の後ろにしっかりと坐骨をはめこみ、足を真っすぐにして座ることで、
足全体に体重が乗りますので、どこか一点がすぐ痛くなることは無くなります。
(足首が硬かったり、慣れるまでは痛くなることもありますので、
その都度、無理をしないことが大事です)

ととのう正坐のメリット③ 短時間(10分)で身心がととのう

踵(かかと)の後ろにしっかりと坐骨をはめこむことで、支えができて仙骨や腰を立てて
キープすることがとても楽になります。
上半身の力が抜けて気も下がり、短時間で身心がととのってきます。

腰には様々な力が秘められており、それは立てることにより発揮されます。
哲学者・教育者の森信三氏(1896年~1992年)は、腰を立てる立腰道を提唱しました。
著書の「性根の入った子にする”極秘伝”」のなかに「立腰の功徳 十カ条」というものが
ありますのでご紹介いたします。

立腰の功徳 十カ条
一. やる気が起こる
二. 集中力が出る
三. 持続力がつく
四. 頭が冴える
五. 勉強が楽しくなる
六. 成績も良くなる
七. 行動が俊敏になる
八. バランス感覚が鋭くなる
九. 内臓の働きが良くなる
十. スタイル(身のこなし)が良くなる

禅や日本の芸事・身体行では、腰のみならず仙骨をも立てます。日本人が腰という時、それはもとより
仙骨も含んでいたんですね。これは日本特有の身体文化です。
仙骨からは副交感神経が多く発せられていますので、仙骨が立ち刺激されることで身心が落ち着き
ととのってくるわけですね。

ととのう正坐のメリット④ 姿勢が良くなる

踵(かかと)の後ろにしっかりと坐骨をはめこむことで、足腰が安定して
とても楽に真っすぐ背骨・頭を乗せることができます。
これを続けていくうちに、身体の軸・中心・丹田も育ってきますので、
上半身の余分な力が抜けた自然体の美しい姿勢になっていきます。

ととのう正坐のメリット⑤ 若さを保てる

「ととのう正坐」は動きのなかで、骨盤・腰をよく使いますので、続けていきますと可動域が
広がりしなやかな体になっていきます。
骨盤・腰の弾力=若さ ということですね。(逆に硬くなってしまうと心も柔軟性を失い、
強情になったり、怒りやすくなったりします…)

まとめ

いかがでしたでしょうか?

皆さんもととのう正坐を体感してみませんか?

ととのう正坐の会では、個人に合わせながらご無理がないようにと心がけております。
ぜひお気軽にご参加ください。

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